園芸ルポ・カスミ草「星姫」の刈込み
こんにちは、「鉢花のお店 オーク・リーフ」店長・藤田です。今回はカスミ草「星姫」の刈込みをご紹介します。当店のカスミ草は「ジプシー ディープローズ」と言う品種が元になっています。それが10年ほど前のある日、毎年1万鉢以上は作る「ジプシー・ディープローズ」の中に純白の花を付ける株と、真紅の花を付ける株がたったひと鉢づつ見つかったのです。それが当店のオリジナルカスミ草「星姫」の始まりです。
摘芯を繰り返してボリューム作り
カスミ草の種はとても細かく、よくアンパンにケシの実がかかっていますがそれよりも小さいものです。「芥子粒ほど」よりも小さい種ですから、芽生えももちろん小さく頼りないものです。しかし、愛情をもって大事に育てるうちにカスミ草もちゃんと応えてくれるのです。そして最初は1本の頼りない茎も刈込みを繰り返すうちに、枝数を増やしてボリュームのある立派な株に仕上がります。上の動画は第1作目の「星姫」ですが、ここまで大きくするのには気苦労が絶えません。
大事に育てられて、セリに掛けられて
特に1作目・2作目は成長時期が真冬の事ですから、温度管理、水管理、肥培管理、それから病虫害防除などでどれ一つとってもおろそかには出来ません。そうして手塩にかけて育てた植物をやっと出荷して、市場で高値で取引されればこんな嬉しいことはないのですが、我々の見えない市場のセリ台でみじめな値段をつけられる事もしばしば、我々にとってこれほどほど悔しいことはありません。今日はここまで、お付き合い頂き有り難うございました。
【注】当店では1本の枝の先端を切除する事を「摘芯」または「ピンチ」、まとめて何本もの枝先を切除する事を「刈込み」と使い分けています。
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